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私の子育ては、後悔ばかり

 

例えば…
傷つくほどに美しくなれるとして。

 

 

19歳でお母さんになった時、
それは今でも一番悲しかった瞬間でした。

 

娘が生まれたことを言ってるんじゃなくて
誰にもお祝いしてもらえなかったことが
この世で一番悲しかった。

たった一人
陣痛で5分間隔に迫る痛みに耐えながら
タクシーに荷物を抱えて乗り込んだ19歳の春。

 

病院に着いたらまだ膣口が開かなくて
一度家に帰ってください、と

言われたあの時。

 

タクシーで家に戻る途中で本陣痛が始まって
そこからあっという間に6時間

娘が産声を上げた…

 

 

誰も病院には来なかったし
生まれた瞬間はたった一人娘と向き合いました。

 

 

まだ子供だった私でも
“母親”になれたことは

嬉しかったし涙が出ました。

 

 

だけど、それと同時に

物凄い不安の波が押し寄せて
その晩から二人きりの病室で
一睡も眠れなかったあの日…

 

ずっと自分のことに自信がなくて

 

上手くこの子の子育てと家族との関係を
やっていける未来が見えなかったんです。

 

 

13歳も離れた旦那さんとの授かり婚。

親御さんにも受け入れられていない時期…

 

 

全部が「真っ白」 —

 

私には何も無かったんです。

 

 

何もなかったから、描けた夢の数々

 

 

今も思えば、
あの辛かった瞬間が今の私を強くしている、と
本当にそう思っています。

 

娘にはいつも愛情が伝わりません…

 

それは14年間ずっと悩んでいます。

 

 

 

25歳で離婚して会社を運営してきた私にとって
娘との時間はいつも「二の次」でした。

 

怒っているかもしれません
呆れているかもしれません。

 

それでも私は娘に感謝をしていて
あなたが居たから
「真っ白な何も無いわたし」が

お母さんになれた…

 

 

社会経験も、恋愛経験も、家事経験も…

何にも無かった私を
ここまで押し上げてくれたのは

この子が居たからです。

 

 

 

それには代わりがありません。

でも中々伝わりません、今はね。

 

 

いつかこの子が同じような立場になった時、
それこそ結婚する時、子供を授かった時。

 

その時は
私と同じ気持ちを味合わないように

陣痛が始まる頃にはずっと側に居て
荷物を持って、タクシーを呼んで
一緒に病院に行きます。

 

陣痛で辛い体をさすってあげたいです。

 

生まれた時は一緒に泣いてあげたいし

生まれた子供よりも先に娘を抱きしめて
「よく頑張ったね」と言って褒めてあげたい。

 

夜初めての病室は、同じ部屋で眠ってあげたい。

 

泣き喚く赤ちゃんを代わりに
抱いていてあげたいし

初めての沐浴も片手を添えてあげたい。

 

 

病院を出てお母さんとして
生きていくとなった時は

あの子が望むなら出来るだけ側に居て
娘の夢や仕事が滞らないように
応援してあげたい。

 

 

 

— その時が来たら私は初めて、

私なりの子孝行が出来ると思って
その時をずっと待っているんです。

 

“大切にされていること”が伝わればそれでいい。

 

辛かった子育ての寂しさを
娘には味わって欲しくないから
頼まれてもいないけど

心の準備をしてるんです。

 

 

 

それが私の「母心」です。

 

 

毎日仕事で忙しく飛び回り
側になかなか居てあげられなかった私の子育ては
実は、たくさんの後悔ばかり…

 

何も失わずに何かを得ることは出来ない、と
この起業人生11年で嫌って言うほど痛感しました。

たくさん我慢させた娘にできること…

 

いつも考えているんです。

 

最後に…

親になることで経験できることは
本当に深く素晴らしいことばかりです。

 

 

だけど今の時代
親になることがだけが幸せでもありません。

 

昔よりも沢山の選択肢に溢れて
女性だから家庭に入る、子育てをする
ことが求められる

そんな時代でもありません….

 

 

そんな時代に生まれた私たちだから
“親になること”も一つの経験値だと思って

必ず選ばなくてはいけない選択肢
では無いからこそ

選ぶなら楽しく幸せになってほしいです。

 

 

 

私は19歳で突然お母さんになったけど
今となっては

本当に”最幸な選択肢”でした。

 

娘ちゃんにありがとう。

 

いつも本当にありがとうね。

 

 

#19歳の母親
#傷つくほどに美しくなれる
#坂田まこと

 

自叙伝に綴られています。
良かったらご覧ください。

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