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わたしたちに「生業」を
どうせ、美容の仕事をするのなら
〈心〉が一緒に綺麗になる仕事をしたい。
そうして始めた私の生業は
いつしか〈手に職〉となり
植物の世界で
多種多様な仕事に触れ合うきっかけに —
この日も宮崎で現地の女性達と一緒に
新しい化粧品原料や雑貨の試作を
行っていました。
「売れるものを作る」
– 確かにそれも、大切なことかもしれません。
でも、私は少しだけ視点を変えて
「伝わるものを作る」
そこに、フォーカスを当てています。
私達の活動や想いが伝わらなければ
機能的な側面で優れた製品は
他にもたくさん、あるかもしれません。
どれだけ懸命に作っても
制度やデザインで劣る事だって少なくありません。
それでも大切な事は
〈物作り〉だけでなく〈物語作り〉まで
丁寧に一つ一つ行う事で
見えなかった付加価値が伝わっていき
その製品の新しい〈魅力〉になるとして。
フルタイム働けないけれど
特殊な資格は持ち合わせないけれど
力仕事はできないけれど ….
それでも〈女性〉に性を受けた私達だからこそ
できる小さくて暖かな仕事を
ひとつ、ひとつ、丁寧に。
「持続可能」と謳うなら
ボランティアではなく、ビジネスにする。
善意ではなく、仕組みに変える。
その中でどうやって
この事業を小さな組織で大きく動かしていくのか、を
懸命に現地で考えて過ごす宮崎での仕事。
ここは、私の実家みたいなもの。
還るところが、私は在るから。
廃棄の花から「花束」を。
宮崎県にある花屋さん
【株式会社サンフローラル宮崎】様から
定期的に
廃棄の花を回収しています。
その花に
LABO薬草園の花材を繋ぎ合わせて
今後、ブライダルスワッグや
イベントやサロン等の空間デザインに活用します。
その会社の娘さんでもある
スタッフの女性が
LABOでもアルバイトしてくれており
その出逢いから、繋がりました。
– 彼女も、またひとり。
家業である花の仕事を生業に
努力を続けてきましたが
小さな子供の子育てに追われ
「もう、前のようには働けないから…」
大好きな花の仕事に対して
キャリアを見つめ直す時が来ていました。
たぶん、これは本当に
子供を産んだ女性なら誰でも感じることで
永遠に尽きることのない
悩みでもあると思います。
〈社会の中から
必要とされていないのでは。〉
社会から置いていかれる恐怖と
24時間命を預かっている責任と
それでも
好きなことを諦められない葛藤と —
私はそんな人達と一緒に
自宅でも出来る社会的な仕事をしよう、と
ゆっくりですが声を掛け合いながら
活動を始めていきます。
それが、例え
どれだけ小さな仕事でも。
大きな力や大きな体が無くたって
小さな力と小さな体で出来ることがあります。
子供がいても、家庭があっても
それはその人の
ほんの一部でしかなくて
その命を背負う強さがあるからこそ
1時間、1分と無駄にしない真摯な姿勢が
小さな会社では
一際輝く才能になるときもあります。
手に職を持ち、社会の一員として
自分の生業を貫く勇気は
幾つになっても女性には必要だとしたら —
この活動もひとつ。
社会起業家を目指す私にとって
大切にしている事の一つでもある教訓に
下記の言葉があります。
〈時には、数字を生み出すことよりも
人の繋がりを生み出すことを優先する。〉
それが結果的に
大きな影響力を及ぼすこともある、と言うこと。
本当に「持続可能」と謳うなら
ボランティアではなく、ビジネスをしよう。
数字だけに捉われない
働く人も買う人も使う人も
皆んな幸せになれる
「暖かくて小さな仕事」を
私はこれからも
沢山生み出していこうと思っています。
様々な製品に還元していきたい
限られた素材で。
限られた時間で。
限られた人数で。
限られた世界の中で
「小さな仕事」を持続的に行うには
人と人との繋がりを何よりも
大切にしていかなければなりません。
今回の宮崎でも
「廃棄の花」をどう活用するのか
スタッフと話し合い
スワッグやキャンドル
タボレッタ、装花など
様々なアップサイクル先を企画していました。
これはソイワックスと
タスマニアミツロウ
有機認証植物オイル100％の
純度高いワックスバー（タボレッタ）で
ここに精油を垂らして
玄関やクローゼットに垂らして使用します。
LABOでの化粧品製造中に発生する
「ビーカーの余りオイル」を
なんとか再利用したくて始めました。
シリーズでキャンドルや
石鹸も生産します。
花材は宮崎県内で発生する
廃棄の花を再利用します。
足りないものは
庭の薬草園から採取して
出来る限り自社素材へ。
LABOの製造作業の合間等に
主婦であるスタッフたちが手作業で
これらの小さな仕事に取り組みます。
フルタイム働けなくても
力仕事ができなくても
「料理をするように化粧品は作れる」
という思いから
様々な関連製品を企画します。
多くのものづくりは
「売れるのか」を念頭に
はじまると思うのですが
私たちはそうではありません。
「この活動や製品は
私たちの想いが伝わるものか」を
一番に考えます。
ORGANIC MOTHER LIFE を信頼し
応援してくれている
すべてのお客様から頂戴した売り上げの多くを
こういった仕事や
社会事業に還元いていることを
きちんとお伝えし
その上で「ボランティア」ではなく
「ビジネス」として
循環し、取り組んでいく・・・
本当に「持続可能」と謳うなら
買う人も作る人も使う人も
「幸せ」であって欲しい。
化粧品を作る会社なら
「人と地域」をともに美しくしたいのです。
宮崎のラボでは
女性の技術指導も行います。
様々なスクールもご用意して
「働きながら、学べる」
そんな環境を作り続けたいと思っています。
【宮崎開催の資格講座のお知らせ】
3/21（月祝日）10:00-15:00
ORGANIC MOTHER HOUSE®︎
– 植物調合美容研究所 -にて
10種の手作り化粧品を学ぶ「植物調合士資格」が
開催されます。体験5500円も可能です！
（そのまま入学される場合は学費で相殺）資格費用
基礎講座 77000円
応用講座 132000円
（月々10000円から分割可能）
坂田まこと
私の半生が自叙伝になりました。
2022.6.20新刊「傷つくほどに美しくなれる」
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