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〈エステサロン業界の当たり前を変える〉
挑み続けた一年間の軌跡
今日は私の悩みを
正直に書いておこうかと思って、綴っております。
ORGANIC MOTHER LIFE – Botanical House -を
運営し初めて1年と少し。
ORGANIC MOTHER LIFE は
学芸大学駅徒歩15分離れた
看板もない自宅の一室
子ども部屋から始まった小さなオーガニックサロン。
いつの間にか、多くのお客様に恵まれて
サロンは人を雇うほどに
大きく規模が拡大していきました。
4年という短い期間で
何が起きたのか分からないくらい
本当にいろんな出会いやチャンスをいただき
全て、そう、全てを掴んできた。
たくさん失敗もしたし
たくさんの経験も得た。
でもいつも隣り合わせにあったのは
〈家庭との両立〉に対しての悩みでした。
〈女性雇用の在り方〉を改革したいと願った
今回、私は
ORGANIC MOTHER LIFE を運営するにあたり
〈女性雇用の在り方〉を
改革しようと乗り出しました。
日本のエステサロンのセラピストは
本当に地位が低い。
一部の海外では
医者よりも頼られるというのに
日本のセラピストは
〈癒しを与える人〉〈トリートメントは娯楽〉とされ
私たちがケア〈心身の治療〉に
専念したところで
やっぱり医者には敵わない、結局
セラピストは娯楽と綺麗を与える贅沢と同じ部類になっていく。
もちろん、エステティックだって
心を救っていると思う。
そして、セラピストだって
もっともっと深くまで
手助けしているというのに。
サロン勤務は、過酷そのもの
朝の10時から夜の10時まで
一日5-6件のお客様を担当する
体力仕事は、まだ多くのサロンで現実として続き
多くのスタッフが入れ替わり立ち代り
体調不良や、結婚や、妊娠によって
退社していく。
〈重労働〉〈過重労〉が
当たり前のように大手サロンでも
行われていて
セラピストたちはなくなく
独立、または退社を余儀なくされています。
そして、その重労働には見合わない
〈低賃金〉も問題です。
多くのサロンはフルタイムでも月収20万円前後。
残業代がつかないところもあります。
これでは一日5-6件のエステに対し
モチベーションを保てる訳がありません。
休憩も、取れないことが多いのです。
私も現役時代は
トイレの前に立ちながら
小さな棚の上にお弁当を広げ
立ち食いしたり、パンを買って食べて
5分休憩で、すぐ予約、は当たり前でした。
それで10キロ激やせしたことも
ありました。
そして決まって、結婚や妊娠をすると煙たがられ
辞める、または休みたいというと
〈次の人が入るまでは待って〉と
期間なく残ることを指示される。
果たして
スタッフとして〈大切にされているのか〉と
心に疑問を抱いていくばかり。
パソコンや書類じゃない。
「人」と向き合い、素肌に触れる仕事だから尚更
人の不幸を受けやすく疲弊します。
心が病んでしまう子もいたし
腰痛を訴えてやめていく子も多かった。
私も現役時代
サロンの対応に
すごく苦しんできたんです。
子供が生まれても
結婚していても
子育てしていても
不妊治療をして妊活中でも
〈私〉は〈私〉なのに
自分の存在を認めてもらえない
そんな疎外感から
サロンを離れようと決意した、あの日。
サロンが嫌だったわけじゃない。
大切なお客様も沢山いた。
でも、結局、自分が胃潰瘍を二回も煩い
辛かった過去を振り返ると
人を幸せにしたはずが
自分や家族が「我慢」を強いられていた。
それは決して、長くは続かないということ。
分かっていたのに、前に進まずにいたということ。
いつだって後悔していたんです。
たった独りでの戦いが始まった
だから私は独立して
小さな部屋の一室に、貰ったベットを広げて
開業にはたったの30000円。
独りの戦いが始まりました。
でも、この時から思っていました。
〈もし、私がいつかサロンを開いたなら
どんな女性でも平等に
大切にされる職場を作ろう〉って。
例え平日にフルタイム勤務でも
オーガニックが好きなら週末だけでも雇用もしてあげたい。
例え子育てをしていても
月1-2回でも、雇ってあげたい。
セラピストができなくても
得意な事務や掃除、裁縫だって
仕事として与えていきたい。
妊娠したら〈おめでとう〉と心から伝えて
すぐに休みを好きなだけ取らせてあげたい。
生まれたらすぐに復帰できるように
〈おかえり〉って笑顔で言って受け入れてあげたい。
そんな経営者で、私は、ありたいと・・・
増えていく〈我慢〉
だけど
現実は、そう甘くはなかったんです。
一年間、多くのスタッフを雇い
多くのスタッフと向き合って
お互いに想いが伝わらず
相手の幸せと、私が与えたい幸せが違ったりして
傷を負うこともありました。
〈理想〉を追えば追うほど
〈前例がない〉ことをしようとすればするほど
〈他ではこんなこと当たり前ではないですよ〉と
心無い言葉に、泣きそうになる。
分かってる、分かってる。
他のサロンではこんな制度が、当たり前ではないってこと。
でもこれまでの美容業界では難しかった
〈お母さん雇用〉〈月一、週一雇用〉を実現し
そして一日2-3件まで対応に留め
昼ごはん時間は必ず確保して
8時間労働以上にはならないように
残業も無くしてあげよう、と
すればするほど・・・
一方で〈私の我慢〉が増えていきました。
みんなに残業をさせてはいけない、と
夜の営業をすべて辞めることにしました。
利益は下がります。
でも、私が他で補填すれば、大丈夫。
みんなが妊娠した。長年の夢が叶った。
休ませてあげたい。
土日や夜に人が急にいなくなります。
でも、私が出勤して補填すれば、大丈夫。
みんなの給与をあげてあげたい。
いろんなインセンティブ制度をつけてあげよう。
複雑なインセンティブ制度ができた。
いろんな金銭管理が増えた。
でも、私もが徹夜して補填すれば、大丈夫。
週一で、月一でも
オーガニックサロンで働かせてあげたい。
好きな仕事を経験させてあげたい。
指導するために時間を取られる。
〈これが分からない〉と
スタッフからのラインが鳴り止まなくなった。
でも、私が常に対応すれば、大丈夫。
気がついたら
新しいことをしようとすればするほど
理想を形にしようとすればするほど
〈私〉が追い詰められていくことに気づき
先日も、20連勤が続き
娘には家に帰っても叱られてしまい
家の家事は何一つできずに
たくさん彼に迷惑をかけてしまいました。
そして、おととい病院に行ったら
3度目の胃潰瘍予備軍になってしまい
ここ数日、食事がまともに取れていません。
強く見えて、私も、人間でした。
我慢は良くありませんね。
人の妊娠や夢を叶えてあげたい、と
思えば思うほど
自分の妊娠を諦めるようになりました。
あんなに願っていたのに
あんなに欲しかったのに
私が産んでいる場合ではなくなったからです。
そう嘆くと、決まって
「仕事を辞めれば、減らせば、休めば」と言われます。
でも、過去の私と同じように
社会復帰に苦しんだり
子育てに悩んだり
素肌に多くの傷を負った女性たちの力になりたい、と
初めた「初心」を投げ出したいわけじゃないのです。
それでも、娘との土日休みを
今月一度も取ることが出来なかった時は
さすがに凹んでしまいましたね。
娘に泣かれて、当たり前ですよね。
そんなこと「経営者」なら当たり前?
スタッフの誰よりも
店のことを想って動かなくてはいけない。
・・・あれ、でもそれこそ
間違っていたんじゃないでしょうか?
〈私〉の働き方を変えるとき
もっと、こういった悩みを
分かち合える仲間を
最初に作るべきでした。
お客様に与えたい理想はあります。
でも、その前に
スタッフや私が豊かで健康で
みんな幸せにならなくては
人を幸せにする仕事は務まらないことを
私は誰よりも分かっていたはずです。
誰よりも、誰よりも
分かっていたはずなのに
人はやっぱり〈自分を大切にする〉ことだけは
本当に不器用なようです。
唯一、私の女性が働くサロン経営の
経営者としての悩みを
分かってくれる仲間が
今のマネージャーでした。
彼女は、夜な夜な、いつも私の悩みを
富山という離れた土地にいながらも
聞いてくれるのです。
人の幸せを作ること
女性の働く環境を変えること
でも、私が我慢し、全て背負っていたら
何の意味もなさないこと。
人は体調を崩すと、少し冷静にって見えたりしますね。
きっと私もそうだったんです。
みんなのために仕事を増やしても
逆に自分の首を絞めたこともありました。
生徒さんを雇ってあげたい、という
協会方針を貫こうとすればするほど
仕事を生み出し続ける必要があります。
でも仕事を増やしても
スタッフがいなくなったら
結局私の仕事が増えただけです。
誰のせいでもない、誰が悪いわけでもない
でも、休みが取れないことも
体を壊したことも
妊娠を諦めたことも
自分がしたこと、決めたことです。
愚痴を言っているわけじゃありません。
自分で解決します、だからここに告白してるんです。
スタッフには、伸び伸びと働いて欲しい。
家族と子供と、幸せになってほしい。
罪悪感とか、微塵も抱かないで欲しい。
私は好きでこの店を作りました。
それだけでも、計り知れないほどの幸せがあります。
だから、ここに宣言して、私が変わりたいと思います。
私自ら〈維新〉すること
協会方針に掲げた
〈わたし維新〉とは
周りの環境に屈することなく
不満を抱くのではなく
自らが自らの力で前に進み、私自ら〈維新〉すること。
そのために
同じように夢や家庭や子どもがいる仲間同士で助け合い
〈女性サロンの働き方〉を変えていこう、と願いを込めました。
これらの想いを、これから仲間になる人達には
ちゃんと伝えていかなくちゃ、と
・・・そう思いました。
一人で理想を目指していても、仕方ないですからね。
一人で経営することを卒業します。
もっと、仲間たちと
話し合っていかなくてはいけません。
私も「年下上司」と立場に
気を遣いすぎているところもあったかもしれません。
社員を雇って
私と同じように
〈女性サロンの環境を変えよう〉と
同じ志を持った人と出逢うべき、と学びました。
私が我慢しても、何も良いことはありません。
でも、日本のセラピストの地位や
日本オーガニックコスメ、エステサロンの価値
そこで働く「女性たちの雇用問題」は
課題が山ほど残っています。
〈美容サロン〉の当たり前を、ぶち壊したい。
そのために、私やマネージャーと一緒に
その志を目指せる仲間を
今度こそは増やしていかないと、ね。
一人で頑張らない勇気
こう見えても
案外、人を信じることが苦手なんです、私。
若い時に、たくさん心無いことを
言われてきましたから
正直、ひとりの方が気楽なんです。
でも、ひとりでは成し遂げられない〈大義〉を
この胸に抱いてしまいました。
だから仲間を作りました。
仲間を作ったら、いろんな世界が広がり
私の苦しみや辛さを分かってくれる
家族みたいな仲間が増えて
仕事が楽しくなりました。
結局、人は、一人では戦えない。
それでもやっぱり〈仲間〉が必要なんです。
一人になっても、楽になるわけじゃない。
だから、私は我慢を卒業するけれど
決して諦める訳じゃないってこと。
ここに〈宣言〉しておくよ。
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