ORGANIC MOTHER LIFE

化粧品の裏面表示とは?
法定表示ラベルの作成ルールと注意点

OEM・ODM化粧品開発のための表示ガイドライン

COSMETIC LABELING GUIDELINES

自分だけの化粧品ブランドを創るとき、処方や香り、容器のデザインにこだわる方は多いと思います。

けれども、実際に製品を販売するためには、もうひとつ大切な工程があります。

それが、化粧品の「裏面表示」です。

化粧品は、肌や髪などに直接使用するもの。だからこそ、消費者が製品の内容を正しく理解し、安心して選べるように、法律や業界ルールに沿った情報の表示が求められています。

ORGANIC MOTHER LIFEでは、植物原料の選定や処方開発だけでなく、製品が完成し、お客様の手に届くまでの工程を大切にしています。

今回は、OEM・ODMで化粧品ブランドを立ち上げる方に向けて、裏面表示に必要な項目と、ラベルを制作するときの注意点を解説します。

CHAPTER 01 / LABEL BASICS

化粧品の裏面表示は
ブランドの信頼を支えるもの

裏面表示とは、化粧品の容器や化粧箱などに記載する、製品に関する基本情報のことです。

販売名、内容量、全成分、製造販売業者、製造番号など、消費者が製品を識別し、適切に使用するための情報が含まれます。

裏面表示で確認する主な10項目

01|種類別名称
02|販売名
03|製造販売業者の名称・住所
04|内容量
05|製造番号または製造記号
06|使用期限(対象となる製品)
07|全成分表示
08|原産国名(表示が必要な場合)
09|使用上・保管上の注意
10|お問い合わせ先

すべての製品で同じ表示方法になるわけではありません。容器の大きさ、化粧箱の有無、製品の種類などによって、表示方法や一部の省略規定が異なります。

まずは製品ごとに、どの情報を、どこへ表示する必要があるのかを確認すること。それがラベル制作の出発点です。

CHAPTER 02 / PRODUCT NAME

「商品名」と「販売名」は
同じとは限りません

ブランドを立ち上げるとき、最初に考えるもののひとつが商品名です。

ただし、化粧品には、ブランドとして使用する商品名とは別に、薬機法に基づいて届け出る「販売名」があります。

販売名は、製品を特定するための正式な名称です。既存の製品との混同や、医薬品と誤認されるような表現などに注意して決定します。

OML PRODUCT EXAMPLE

O.M.L アンナプレリュードセラム

種類別名称:導入美容液。
内容量:50mL。

添付いただいたアンナプレリュードセラムのラベルでは、販売名とともに、どのような用途の化粧品なのかを伝える「導入美容液」という表記が使用されています。

種類別名称は、消費者が化粧品の種類や用途を理解するための名称です。製品の性質に合った表現を選び、正式な販売名との関係も確認します。

また、商標の確認と、化粧品として使用できる販売名の確認は別の手続きです。ブランド名が決まった段階で、両方を確認することをおすすめします。

CHAPTER 03 / INGREDIENT LIST

全成分表示は
処方を正しく伝えるためのもの

植物化粧品を開発するうえで、特に慎重に確認したいのが全成分表示です。

化粧品では、原則として配合されている成分を所定の名称と順序で表示します。

ここで大切なのは、原料の商品名と、化粧品に表示する成分名称は必ずしも同じではないということです。

01|化粧品表示名称を使用する

原料メーカー独自の商品名ではなく、日本化粧品工業会などが公開する成分表示名称の情報を参照し、適切な名称を確認します。

02|配合量の多い順に記載する

全成分は原則として配合量の多い順に表示します。ただし、配合量が1%以下の成分などには、所定の例外があります。

03|植物エキスの構成成分を確認する

植物エキスには、植物由来の成分だけでなく、抽出や品質保持のために使用された水、BG、エタノール、グリセリンなどが含まれる場合があります。

そのため、原料名だけを確認するのではなく、原料規格書や組成情報をもとに、製品全体の表示成分を整理することが重要です。

04|キャリーオーバー成分を確認する

原料に付随して持ち込まれる成分のうち、一定の条件を満たすものは表示を省略できる場合があります。

ただし、微量だからという理由だけで、すべての成分を省略できるわけではありません。

OMLが大切にしていること

植物原料を多く使用する処方だからこそ、原料の由来、抽出溶媒、保存目的の成分まで確認し、正確な全成分表示につなげることを大切にしています。

「天然由来」「植物由来」「オーガニック」といった訴求も、全成分表示とは別に、根拠や定義を確認する必要があります。

植物の魅力を伝えることと、製品情報を正確に表示すること。その両方が必要だと考えています。

CHAPTER 04 / MANUFACTURER & DISTRIBUTOR

「製造販売元」と「発売元」は
役割が異なります

OEM・ODMで化粧品を創る場合、ブランドを運営する会社と、化粧品の製造販売業許可を持つ会社が異なることがあります。

このときに理解しておきたいのが、製造販売元・製造元・発売元の違いです。

製造販売元
製品を市場に出荷するうえで、品質・安全管理などの法的責任を担う製造販売業者です。

製造元
実際に製品の製造や充填、包装などを行う製造業者です。

発売元
ブランドの販売や営業活動を行う事業者です。製造販売元とは異なる場合があります。

化粧品ブランドを立ち上げるために、ブランドオーナー自身が必ず製造販売業許可を取得しなければならないわけではありません。

ただし、誰が製造販売業者となるかによって、表示内容や品質管理上の責任が変わります。

OMLでOEM・ODM開発を進める際も、契約上の役割と、ラベルに記載する事業者情報を一致させることが大切です。

なお、製造販売業者の住所には、許可に関係する事務所の所在地など、法令上適切な住所を使用します。工場の所在地や登記上の住所をそのまま記載すればよいとは限りません。

CHAPTER 05 / CONTENT & LOT NUMBER

内容量と製造番号は
製品管理の基本です

内容量の表示

化粧品には、製品の内容量を適切な単位で表示します。

美容液や化粧水などは「mL」、クリームやパックなどは「g」を用いることが多く、製品の性質に応じて表示します。

例えば、アンナプレリュードセラムでは「内容量 50mL」と表示しています。

なお、小容量製品などには一部の表示省略規定があります。

製造番号・ロット番号

製造番号は、いつ製造された製品なのかを追跡するための大切な情報です。

万が一、品質に関するお問い合わせや製品回収が必要になった場合にも、対象製品を特定する手がかりになります。

ロット番号は、ラベルにあらかじめ印刷する場合もあれば、製造時に容器や箱へ印字する場合もあります。

デザインの完成時点で、ロット番号をどこに、どのように表示するかまで決めておくこと。これも製造を円滑に進めるための重要なポイントです。

CHAPTER 06 / EXPIRATION & SAFETY

使用期限と使用上の注意は
製品ごとに確認する

化粧品は、すべての製品に使用期限の表示が必要というわけではありません。

一方、製造または輸入後、適切な保存条件のもとで3年間品質が安定しない製品など、法令で定められた対象には使用期限の表示が必要です。

特に、植物原料を多く使用する化粧品では、処方の安定性や容器との相性、保存条件などを確認することが大切です。

また、使用上の注意は、製品の特性や用途に合わせて適切に記載します。

使用上の注意の確認例

・お肌に異常が生じていないか確認して使用すること
・お肌に合わないときは使用を中止すること
・傷やはれものなど、異常のある部位には使用しないこと
・直射日光や高温多湿を避けて保管すること
・乳幼児の手の届かないところに保管すること

上記は確認事項の例です。実際の表示文言は、製品の種類や使用部位、適用される注意表示ルールに基づいて決定します。

安全性への配慮は、処方開発だけで終わるものではありません。正しい使用方法や保管方法を、使う人に伝えることまでが化粧品づくりだと考えています。

CHAPTER 07 / LABEL DESIGN

美しいデザインと
読みやすい表示を両立する

化粧品ブランドにとって、容器や化粧箱のデザインは世界観を伝える大切な要素です。

けれども、裏面表示を小さくしすぎたり、背景と文字の色が近すぎたりすると、必要な情報が読みにくくなってしまいます。

法定表示には、表示項目ごとの文字サイズや配置に関するルールがあります。また、小型容器には特例が設けられている場合もあります。

そのため、デザイン制作では次の点を確認します。

01|必要な表示項目が揃っているか
02|文字サイズは適切か
03|背景色と文字色に十分な差があるか
04|曲面や折り目で文字が読みにくくならないか
05|容器と化粧箱の表示に矛盾がないか
06|ロット番号を印字する場所があるか
07|日本語と英語の表記に食い違いがないか
08|印刷後の実寸で読みやすさを確認したか

QRコードを活用すれば、製品の使い方やブランドストーリーなど、より多くの情報を届けることができます。

ただし、QRコードのリンク先に情報を掲載するだけで、容器などに必要な法定表示を自由に省略できるわけではありません。

表示スペースが限られる場合は、化粧箱や添付文書などを利用できる条件を確認し、製品に合った設計を検討します。

CHAPTER 08 / INTERNATIONAL LABELING

日本語と英語の併記
海外展開も見据えたラベル設計

ORGANIC MOTHER LIFEでは、日本国内だけでなく、海外へ植物化粧品を届けることも大切にしています。

そのため、製品によっては日本語と英語を併記したラベルを検討することがあります。

例えば、アンナプレリュードセラムのラベルにも、英語の商品名や成分名が記載されています。

ただし、国内向け化粧品では、日本の表示ルールに従った日本語表示が基本です。

また、日本国内で適切なラベルであっても、そのまま海外で販売できるとは限りません。

輸出先の国や地域によって、成分名称、責任者情報、警告表示、言語、輸入者情報などの要件が異なるためです。

将来的に海外販売を考えている場合は、ブランド立ち上げの段階から、国内表示と海外表示を分けて設計することも選択肢のひとつです。

CHAPTER 09 / OML DEVELOPMENT FLOW

OMLで考える
裏面表示制作の進め方

化粧品の裏面表示は、容器デザインだけで完結するものではありません。

処方、原料情報、販売名、製造販売業者、品質管理など、複数の情報を整理して初めて完成します。

OMLのOEM・ODM開発でも、次のような流れで確認を進めることが大切だと考えています。

STEP 01|製品仕様を決める
製品の用途、内容量、容器、販売地域などを整理します。

STEP 02|販売名と表示主体を確認する
販売名、製造販売業者、発売元などの情報を確認します。

STEP 03|全成分表示を作成する
確定した処方と原料規格書をもとに、表示名称と順序を整理します。

STEP 04|裏面表示原稿を作成する
必要な表示事項、注意文、問い合わせ先などをまとめます。

STEP 05|デザインへ反映する
ラベルや化粧箱のデザインに、確定した表示原稿を配置します。

STEP 06|最終確認・印刷へ進む
製造販売業者による必要な確認を行い、承認後に印刷・製造へ進みます。

特に注意したいのが、表示原稿が確定する前にラベルを大量印刷してしまうことです。

処方や容器仕様、表示内容が変更になれば、ラベルの修正や再印刷が必要になることがあります。

製品の品質だけでなく、開発費用や納期を守るためにも、表示確認の工程を大切にしましょう。

CHAPTER 10 / FAQ

よくあるご質問

Q. 裏面表示は自分で作成できますか?

デザインデータをご自身で作成することは可能です。ただし、法定表示の内容は、製造販売業者による確認が必要です。独自の判断で成分名や注意文を変更することは避けてください。

Q. ブランド名だけを表示して販売できますか?

ブランド名だけでは、通常、必要な法定表示を満たしません。販売名や製造販売業者の情報など、製品に必要な項目を確認してください。

Q. 全成分表示を英語だけにできますか?

日本国内向けの化粧品では、日本語による適切な表示が必要です。英語を併記する場合も、日本語表示との整合性を確認します。

Q. 容器が小さい場合、全成分を省略できますか?

容器の大きさや包装形態などによって、一定の条件のもとで表示場所を変更できる場合があります。ただし、小さいという理由だけで自由に省略できるわけではありません。

Q. 「天然由来100%」と記載しても大丈夫ですか?

表示の可否は、原料の由来や算定基準、根拠資料、表現方法などによって判断する必要があります。全成分表示とは別に、広告・訴求表現としての確認も重要です。

Q. OEMで製造した化粧品を海外でも販売できますか?

輸出先の規制に適合していれば可能ですが、日本国内向けの表示だけで販売できるとは限りません。販売予定国の規制を事前に確認する必要があります。

A MESSAGE FROM OML

美しい化粧品を創ることと
正しい化粧品を届けること

植物原料にこだわること。
処方にこだわること。
容器やデザインにこだわること。

そのすべてが、ブランドづくりの大切な工程です。

けれども、どんなに美しい製品であっても、使う人に正しい情報が届かなければ、本当に信頼されるブランドにはなれません。

裏面表示も、ものづくりの一部。

私たちは、製品が完成した瞬間だけではなく、お客様の手に届き、毎日の暮らしの中で使われるところまでを考えた化粧品づくりを大切にしています。

株式会社オーガニックマザーライフ
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植物原料の選定から処方開発、製造、ブランドづくりまで。
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参考情報・関連リンク

日本化粧品工業会|化粧品の成分表示名称
株式会社地の塩社|化粧品企画「裏面表示」のルール

※本記事は、日本国内で販売する一般化粧品を中心とした解説です。医薬部外品、輸入化粧品、輸出先国の表示には別途確認事項があります。表示内容は法令改正や製品仕様によって異なるため、最終的には製造販売業者および必要に応じて所管行政機関へ確認してください。