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「人を雇用する」ということ。

 

今日お気に入りのお店に立ち寄った時
店主の奥さんが
「記事を読んで感動した」
言ってくれたこと。

 

知り合いの社長さんが
「あなたの言葉に励まされた」
言ってくれたこと。

 

 

人は同じ立場に立たないと
相手の景色を見ることが出来ません。

 

例え世論が正しくても
環境が違えば正論も異なります。

 

あなたの立場になればあなたは正しい
だけど、私の立場になれば、私が正しい時もあります

 

 

特に経営者や
その周りで支える人たちは
労働という環境の中で
保証なんてしてもらえません。

 

「経営者と労働者の違い」とは何か。

 

働くみんなは、この問題をどう考えますか。

 

人を雇用することは
それは決して容易なことではありません。

 

 

人の人生を背負うことです。

限られた人生の時間を拘束することです。

給与だけではない
やりがいや居場所
目標を与えていかなくてはいけません。

 

 

人を集めることも
人を育てることも
人の人生を背負うことも、全て。

でも多くの人は
雇われることへの
当然の権利」を求めるわけです。

 

 

それを経営者たちは
国のルールに従って
必死に責任を背負って、働き続けています。

 

それは自分たちが夢見るビジョンに向かって
一人では何もできないことを知っていて
仲間を募って責任を負うために
環境を整える必要があるからです。

 

でも、私たち経営者は
結局は誰にも守ってもらえません。

 

例えば、コロナの渦に巻き込まれて
給与が支払えなくなったとします。
ほとんどのスタッフが辞めていくでしょう、当然です。

 

そんな時にこそ、一緒にお店に残り
回復するまで切磋琢磨してくれたり

自分のことも勿論だけど
会社のことやお客様のことを一緒に考えて
同じ立場に立って行動してくれる人が
一体どれだけいるのでしょう。

 

 

「経営者は孤独」と言いますね。

 

最後はたった一人で
全ての責任を負わねばなりません。
誰も守ってくれません。

 

一見自由なお金があって
豊かで、羨ましいかもしれません。

でも「責任」は誰もが背負えるものではないのに
人は簡単にお金や補償を欲しがります。

 

私も、いろんな人を見てきましたから
それはそれは、何度も経験しました。

 

 

であれば
誰と出逢い、誰に愛情を注ぐのか。
それくらいは
私達に選ばせてもらいたいのです —

 

 

お金のために仕事をする人。

夢を叶えるために仕事をする人。

 

いろんな人がいますね。
誰も間違っていないし
当然生活があるので、みんな必死です。

 

でも自分の血と肉を分けても尚
窮地に立たされた時
一緒に戦ってくれない人を雇うでしょうか。

 

会社だって、人です。
経営者だって、人です。

 

人だから失敗もします。
分からないことだってあります。
時には感情的になり、時には感傷的になります。

 

それでも誰よりも会社やお客様のことを想い
自分を犠牲にしてでも
なんとか環境を残さねばと働く私たちに
誰か労いの言葉や対価をくれるんでしょうか。

 

それでも尚
「会社なんだから、経営者なんだから」
冷たい言葉を投げかけるんでしょうか。

 

 

であれば共に同じ痛みも喜びも分け合える
そういう人と働きたいと思いますし
どんな私でも「スタッフだけは理解して欲しい」
ワガママを言いたくなるものです。

 

「経営者なのに…」と
私を人として見てくれない人
どんな愛情を注げるというのでしょうか。

 

私たちを守ってくれるのは
一体なんでしょうか —

 

お互いの顔が見えること。

 

大きな組織なら社長の顔が見えないので
それでもいいかもしれません。

 

潤沢な経費や教育制度、雇用環境があります。

その代わり
あなたの代わりはいくらでもいます。
唯一無二の存在になれるわけじゃありません。

 

小さな組織は社長の顔が見えるので
いろんなことを共有できます。

ビジョンも間近で共に見ることができ
時に不甲斐ない失敗も起きるかもしれませんが
それも良い経験と捉え
共に働ける人は
唯一無二の存在になることができます。

 

 

自分に合った働き方ができる場所を
働く側も会社を慎重に選ぶことが必要です。

 

環境に不平不満を言うばかりでは
組織は変わりませんね。

 

一緒に整え変えていく覚悟がない時は
最初から大きな組織にいくべきなのです。

 

 

 

 

 

私たちの背中をちゃんと見てほしい。

 

経営者はなんでも持っているように
見えるかもしれません。

お金も自由に使えて、羨ましいかもしれません。

 

だけど実際に持っているものは、人事権と経済権だけ。

あとは大きな責任とたくさんの顧客
そして多くのスタッフの未来を一心に背負っています。

 

 

では、あなたは何を代わりに背負いますか?

 

給与や休暇だけを貰いますか。
会社の責任は負えませんか。
時間外は気にも止めませんか。
お客様のことを、毎日考えたことはありますか —

 

 

人事権は、人を雇用する権利です。
経済権は、費用の使い道を決める権利です。

 

経営者にあるのはその2つだけと教わりました。
であればこの権利を使えるのは
仕事ができる人ではなく、仕事の責任が負える人。

 

つまり、誰よりもリスクを背負い
給与が発生しなかったとしても
誰にも守ってもらえなかったとしても

その場で最後まで戦い続ける
私たちだけの権利なのです。

 

 

では、みんなはどう働きますか。

 

お金のために働きますか。
自分のために働きますか。
お客様のために働きますか。
会社のために働きますか。
夢を叶えるために働きますか —

 

 

 

 

 

 

 

答えは、全てです。

私は、そんな人と働きたい。

 

 

 

素敵な商品も素敵なサービスも
基本は全て私たちから生まれていて
モノだけが一人歩きするなんて事ありえません。

 

素敵な人たちが働く会社は
いつだって、素敵で溢れてる。

 

そんな会社を作りたいから
此処にあるもの全てを愛してくれるみんな
一緒に働きたいと思ってます。

 

 

これからどんどん組織が大きくなり
私のことをよく知らない人も
きっと増えていくんでしょう。

 

怖いし辛いし悲しいことも増えると思いますが
それでも愛情を持って背負っていきます。

 

 

それが私の「覚悟」でしたから。

 

 

坂田まこと

 

 

 

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