私は「親孝行」と言う名の恩返しを
大切にしたいと思っています。
父が糖尿病になってから。
いつか病に両親が悩むことが来ることを
分かってはいたけれど
実際に目の前にすると
「もっとこうしてあげていたら」と
後悔することも幾度もあった。
母に言ったんです。
検査したらやっぱりそうでした。
動揺して、仕事をキャンセルさせていただき
あの日すぐに実家に帰ったことを覚えています。
その背中は
昔から見てきた「お父さんの背中」なんかじゃなくて
細くて、薄くなって、小さな背中になっていました。
その背中を見てね、
遠くに住んでいることを後悔して。
自炊をあまりしない母だったから
何度も思ったことがあったのに。
子どもがいて、仕事があって、いけなかった…
だけどそれって結局は、言い訳でしかないんだ。
失ってからじゃ遅いってこと、私は知っています。
「親孝行」は別れを迎えた時に
「しておけば良かった」と後悔しないために
残される人が後悔に苦しまないように
「自分のために」するもんだ、と
祖母から教えられたことがあります。
でも結局は、やっぱり、自分のためだけには出来なくて
どうせなら出来るだけ長く一緒に居たいし
長く生きていて欲しいし
好きなものを好きなだけ食べて
「生きていてよかったー!」って
思っていて欲しいんですよ。
「長く生きてほしい」なんて、子どものエゴかもしれないけど
もし娘がいつか私にそんな想いを
ぶつけてくれたなら
例えどんなに苦しい大病を抱えていても
「死んでたまるものか」と
病と戦う力がつくと思うよ。
私は一生懸命、想いのままに「親孝行」をすることにした。
その度に親の顔を見に行っています。
ちょっとしつこいけどね。笑
もうすっかり父も薬で落ち着いて元気なんだけれど
本当は薬に頼らずに
食事を改善して糖質とうまく付き合っていってほしいと
子どもながらに願っているし
本当は側にいて何かしてあげたい。
これを「何かしてあげたい」ままで終えちゃうのは
意味がないんだよね。そう、何かしなくっちゃ。
いつか名古屋に綺麗なマンションを借りて
両親を住ませてあげよう、と
色々計画しています。
車も買い換えてあげたいな、とか。
そのためには働かなきゃね。
実は先週ね。
2人を連れて箱根旅行に行ってきたんです。
娘はキッズキャンプで居なかったので
その間に彼と4人で初旅行。
顔合わせみたいになったけど
彼も馴染んでくれて、嬉しかった。
お母さんたちも楽しそうで
一緒に旅行に行くなんて10年ぶりくらいだったから
本当に嬉しかったんだよね。
子どもみたいに鼻歌を歌っていたら
彼に「子どもに戻ってるね」って言われちゃった。
きっとリラックスしていたんだと思うの。
娘もいなかったから気も張っていなくて
子どもに戻ってわくわくして。
ストレスとかカケラも感じなくって
ホテルで一緒にご飯を食べたり
お風呂に入ったり
バトミントンした時は色んなことを思い出したりしました。
子どもの頃
たくさんお父さんとゲームをして遊んだりしたなぁ、って。
この感覚。やっぱり大切だなあって。
思い出は思い出のまましまっていても意味がなくて
たまには見返さないとね。
その方がきっと
いつまでも素敵な思い出のままで
いられるはずだから。
彼は別れ際に
「良いご両親だね」と微笑んでいってくれた。
うん、私もそう思う。
昔は手のかかる姉と弟がいたから
私なんて放任されていたけれど
褒められたくて勉強や部活を頑張れたのは
なんでも自由にさせてくれた両親がいたからだと
思っているよ。
東京へ行くと決めたときも
子どもを産みたいと言ったときも
独立したときも
みんな事後報告だったけれど。笑
それでも「社会経験だから頑張りなさい」と
父が言ってくれた言葉が
それが父なりの
優しさだったんだと思う。
快く応援してあげられる親になりたいと思っています。
心から感謝しているし
これからも2人で元気に名古屋で
暮らしていてほしいと
たまに顔を見に行くし、また旅行に誘うからね。
だからどうか元気に。
2人の時間を楽しんでね。
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