私はね、昔はすごく寂しがり屋でした。
いつも賑やかだったし
学生の頃はハンドボールに明け暮れて
いつも仲間と校庭を走り回っていた。
でも、いつの間にか大人になって
家族と離れ離れになって
大好きな運動をすることもなくなって
働くことが当たり前になった。
それは、自分で決めたことだった。
寂しがり屋なくせに
その本質に目を背けて強くなろうとしてね。
どんどん生活は
変化していったんだ。
18歳で結婚した私は
【遊び方】なんて知らなかった。
お金の使い方も、時間の使い方も
運動する以外での友達との付き合い方も
実はよく分からなかった。
友達も多い方ではなかったし
何よりどうやって遊ぶのか知らないから
地元を離れて、友達も減って
子供が生まれて、ランチの機会も減って
たった1人で過ごすことが多くなって
初めて「寂しがり屋だった」ことに気がついて
妊娠中にそのストレスで過食を繰り返し
原因不明のアトピーと
70kg近くまで体重増加を経験した。
たった1人で実家を出た17歳の頃。
家族の大切さ、とか
全然知らなかったし
寂しがり屋の自分を変えなくちゃって無理してたから
どんどん歯車はおかしな方に回り始めていた。
その分ね、子供が生まれて
初めて私の居場所ができた時は
心がふわっと軽くなったことを覚えている。
そう、やっぱり人は変わろうとしても、強くなろうとしても
「本質」を変えることはできないの。
どれだか1人の時間を過ごしていても
子供の頃から持っている「本質」は変わらない。
自然療法の学びの中でホメオパシーを知り
自分は本当は優等生でもしっかり者でも無くって
「明るく見せていても本質は寂しがり屋」であることに
気づけたんだよね。
お金や時間を
今も行かないし
ブランドのバックは私には不釣り合いだから
使い勝手のいい丈夫なバックとリュックを愛用して
残ったお金や時間は家族に向けるようになった。
そのきっかけは、小笠原諸島へ
誕生日プレゼントとして行った旅だった。
娘と彼にプレゼントとして選んだんだけれども
そこには深い意味があった。
物は形に残るし、何度見ても嬉しいと感じるけれど
旅の時間に得た「空間」や「時間」は
形には決して残らないものでも
記憶の中に
しかも三人の中に刻まれる。
そこにずっと居なくても、まるでいつも居るかのように
その景色が何度も繰り返し流れていく。
1人で食べる高級なランチや
おしゃれに着飾るために買う服よりも
何倍も価値あるものだって気がついて
その「思い出」という形にないものが
血の繋がりのない2人の「絆」になったらいいな、と
プレゼントした旅だった。
それをきっかけに、2人は変わっていった。
もちろん、私も変わっていった。
私たちはいつの間にか
共に住むことを決めたし
私もいつの間にか
仕事よりも、家族といる時間や
自然の中にいる時間を大切にしたいと願うようになった。
自然療法に触れて、自然に触れて
「やっぱり私は自然の中で生きていたい」って
「誰かと一緒に生きていたい」って
本当に望んでいたものに気がついて
本当の自分に「戻る」ことを決めたの。
「変わりたい」とばかり、望んではいけないよ。
本当に自分を隠して
無理して社会の中で大人ぶっていた気がするよ。
それはどんどん「本当の自分」を隠して
違う自分を作り込んでいく。
昔の会社の人に会うたびに
「変わったね」「柔らかくなったね」と言われる。
昔はきっと強くなろうてして
トゲトゲしかったに、違いない。
本質とは違う自分になろうとすると
少し攻撃的になったり、鬱っぽくなったりする。
まさに当時の私はそうだった。
お母さんになっても、セラピストになりたての頃も
やっぱり今の自分とは
ちょっと違っていたと思う。
みんなも、私に会って、知ってほしいと思う。
ほんとうになりたい自分のこと。
子どものころの自分のこと。
本質的な自分とは違うことが多い。
本当はね、本質的な自分のまま
生きていた方が人は幸せなんだよ。
寂しがり屋な人は、寂しがり屋のままでいい。
その分家族を大事にしたらいい。
恥ずかしがり屋な人は、恥ずかしがり屋のままでいい。
その分1人の時間を大切にしたらいい。
本質的にダメな人なんていないし
変わりすぎると窮屈になる。
私は自然の中で走り回っていた子供の頃が
本質的な自分だったと
ホメオパシーを通じて知ったから
その通り「生き直すこと」にした。
どこがで、みんな気づくと思うよ。
「今の私、無理してる」ってね。
それが気づいたサインだから
環境から変えなくっちゃ、一生そのままなんだよ。
その時感じてた心と身体の不協和音は
自分の力で変えるしかないんだよ。
そしてそれからね。
家族と離れた17歳のときから強がってきた
本当は寂しがり屋な自分に
素直になることにした。
君と一緒だから
あなたと一緒だから
いつもの景色が何倍もキラキラして見える。
毎日の食卓も。毎日の散歩も。
そんな毎日のあたり前のことを
いつも一緒に楽しく過ごせる家族を
これからはもっと大切したいと思う。
私は「ほんとうの自分」と
とことん向き合うことにした。
そんな人生を、これからは強く生きていきたい。
人は、変われない。
だって、結局は
「ありのまま」に戻ることしかできないのだから。
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