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大切なことは
〈植物の鮮度〉や〈組み合わせ〉であること。
化粧品の開発を自分で勉強して
処方を組み始めて
いろんなことに気づくようになった。
そもそも、処方にはパターンがあるようだ。
多少の技術は変わったとしても
植物は変わらないし
全ての栄養から美容効果を追求していたら
いくらあっても足りないこと。
大切なことは
〈植物の鮮度〉や〈組み合わせ〉であること。
そして、健康食品や医療品ならまだしも
化粧品だからこそ
女性の〈心〉を高揚させるような
ブランディングやストーリーが必要だということ。
「肌が綺麗になる化粧品」
だけではいけない。
つまり、使って心地良いかどうかも質 —
お客様に対峙すると
それを本当に痛感することが増えた。
例えば、ある女性を例にしてとると
効果のある化粧品を探して
サロンに来店し
誰よりも
植物や石油について詳しかったが
治らないニキビに悪戦苦闘していた。
「いつからニキビが酷くなりましたか?」と
尋ねると
私は元々はニキビが無かったの!と語り
ある時を境に
急に増え始めたと言う。
– それは、出産だった。
ホルモンバランスの変化。
ストレス環境の変化。
それは皮膚一枚の問題ではない。
しかも、これは医療の世界ですら
治療が難しい。
何故なら、心の問題だから。
オーガニック化粧品の魅力は
ここからだった。
植物の類稀なる効果は
もちろん信じているが
相手の肌の〈感度〉によっては
全く効果を感じられない時がある。
それは医薬部外品のような
薬は使われていないし
そもそも治療薬でもなんでもない。
化粧品は
「容姿を著しく変化させてはいけない」なんて
変な法律が備わっている。
でもそれが健康被害を防ぐ
大事な取り決めであることを
消費者はほとんど知らないのである。
そうなると「劇的に変わるもの」を
オーガニック化粧品の世界にも
求めるわけだけど
それは人の感度によって
大きく異なるわけで。
例えば、毎日ジャンクフードばかり
食べてきた人が
いきなりマクロビ食に全食変えたら、どうか。
たちまちストレスが溜まり
感情の起伏が激しくなり
過食するだろう。
恐らく1日1食くらいからの置き換えが
体のホメオスタシス的には
良いのである、が
人は「効果がある」と
思ったものに飛びつき
多量に使用してしまったりする。
石油系の化粧品も
植物系の化粧品も
基本は〈化粧品〉であって、薬ではない。
つまり「生活習慣」と合わせて
ゆっくり変化しないと
肌の感度はそうそう変わらないので
丁寧なカウンセリングと
ある程度の知識が
人を心から綺麗にするのである。
話に戻るけれど
来店したニキビに悩む女性は
〈化粧品依存〉をしていた。
つまり何でも化粧品さえ変えれば
肌は良くなると思っていたのである。
オーガニック化粧品だから。
ケミカル化粧品だから。
その手前にある
「何故私たちは化粧品を使うのか」を
見つめ直してみると
それは素肌の治療では無く
〈素肌の生活習慣の改革〉だ
と思っている。
素肌の不調を感じた時
「早く治そう」と思うから
洗いすぎたり
塗りすぎたり
触ったりしてしまう。
マクロビに1食置き換えて
体質改善や食事の旨みに
慣れていく時間が必要なように
化粧品だって
〈慣れるまでの移行期間〉が必要なわけで。
だから
私はいつも店頭で
素肌に悩む女性達にこう言うのである。
「此処にある
全ての植物生まれの化粧品達は
これまで使用されてきた
医薬品や医薬部外品と言われる
石油系化粧品とは、全く違います。
肌の治療が目的ではなく
肌の生活習慣の改革が目的であり
治す、というよりも
まずは整える。ことから
始まっていくと思っています。
いきなり明日から
マクロビ食を始めて
体も心も疲れてしまうように
急な変化は体にも心にも良くありません。
成人女性の肌荒れの〈8割〉が
ストレス、ホルモン
乾燥からやってきます。
そこも向き合うために
「綺麗に治すために塗る化粧品」から
卒業して
「健康に整えるために塗る化粧品」を
少しづつでいいので
取り入れてください。
気持ちが変われば、素肌は変わるし
素肌が変われば、気持ちは変わります。
そこに
エビデンスなんてありませんが
1万人の肌を診てきて思ったのは
むしろ数値や統計なんかに
答えなんてない、ということ。
あなたの素肌は、あなただけの「結果」です。
植物生まれの化粧品達は
皮膚の上で常在菌に
消費されながら
程よい保湿と栄養素を与えながら
馴染んでいきます。
信頼できる化粧品に出会うまで
きっと気持ちも落ち着かないので
まずは相談にいらしてください。」
ってね。
女性は
植物の自然な香りがするオイルを
そっと手のひらに取って
顔を近づけて、ゆっくり深呼吸をした。
淡い緑色の液体を前に
「なんか植物そのまんまって感じね」なんて
苦言を呈しながらも
乾燥した手に馴染ませて、ふと、
「あぁ、気持ちいい….」
あれだけ
石油系がどうだ、植物系はどうだ、と
拘っていた女性が
何も聞かずに製品を手に取って
楽しそうに帰っていく姿を見たら
化粧品というものは
本来「こういう存在」でさえあれば
もうそれだけでもいいのではないか、
ということ。
効果だ、エビデンスだ
数値だ、分析だ…
それも研究者としては、確かに拘りたい。
でも店頭に買いに来る
女性たちのほとんどは
化学者でもなんでもなく
純粋に肌の変化に悩む人ばかり。
その心に寄り添えなければ
ウンチクなど、下手したら説教みたいなもので
出来ることなら
〈私の話を聞いてくれた〉の方が
救われると感じてしまったりする・・・
それが、女性という
生き物なのかもしれない。
そんな化粧品たちの
効果や結果に翻弄されてしまった頑な心を
柔らかくしてくれるだけでも
香りや色の世界は
きっとこんなにも女性を笑顔にする —
結局は「対話」があってこそ
オーガニック化粧品の魅力も
伝わっていく。
こう思うと
私は女に生まれて本当に良かった。
同じ立場にたって
悩んで泣いてあげられる。
心に触れてあげられる。
過去に苦労してよかった。
同じ痛みが分かるから。
そんな日々の発見と、気づき。
坂田まこと
私の半生が自叙伝になりました。
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