本当の「家族」ってなんだろう。
今日は私の姉と、彼の話をさせてください。
私の姉は、別れた旦那さんとの子を育てながら
再婚相手の子も家族として受け入れて
「4人家族」になりました。
昔の姉は、すごくやんちゃで。
とても手に負えなかったんだけど
「人を愛せる」人だったから
いつもパートナーには恵まれていたの。
友達もいつも多くて、私はそんな姉がどこか羨ましかった。
たくさん失敗して、傷ついて帰ってきた日も
妹ながら見てきたけれど
「再婚相手にも子どもがいて
その子ごと、家族になろうと思うよ」と
笑いながら言う姉を今でも忘れられなくて
きっとたくさん悩んだんだろうし
きっとたくさん迷ったんだろうけど
「好きな人の子どもでしょ?」
「愛せないわけなくない?」と
いつも通りケラケラ笑いながら言う。
そんな姉を見て、今までにないくらい
愛に溢れた強さを感じて、心の底から尊敬したんだ。
昔は仲の悪い姉妹だったけど
面と向かっては言えないけど
私は今の姉を、心から尊敬しています。
同じ親になった今だから。
1度、失敗して傷ついた者同士だから。
今だから分かる姉の努力と苦労が
私にも伝わってきて
「弱音吐くのはやめよう」と思えたりするんだ。
「血の繋がりがなかったら
家族じゃないってわけじゃないでしょ」
「同じ釜の飯を食べたら、家族でいいよ」
なんだとさ。
そっか、そうだよね。
そこに何も難しいことなんてなくて
姉は好きな人の子なら
家族にすぐなれるよ、と笑って言う。
そこに血の繋がりも
生まれた時の喜びも
初めてハイハイした日の感動も
何もなくたっていいんだ。
血の繋がりだけが「絆」だなんて思うから
傷つけあっても親子だからいい、なんて
愛の欠けた家族がいたりする。
家族がいることや
旦那さんがいることが当たり前になって
「ありがとう」や「ごめんね」の言葉をなくしてしまったり
ないものばかりに目がいくと
その「当たり前のこと」に盲目になる。
大きな幸せばかりを、求めてしまう。
それは、かけがえのないものだったんだって
人はなくしてから気がつくんだ。
そして、そんな私たちは
何もないからこそ
「絆」をつくろうと努力するんだ。
LIONっていう映画もそう。
アニメのソフィアだってそう。
みんな「本当の家族ってなんだろう?」を
考えさせてくれる。
本当の家族って、なんだろう?
こんな私にも
娘に「本当の家族」を
つくってあげられるだろうか?
子どもごと、私を愛してくれる人なんて
世の中にいるんだろうか、と
馬鹿みたいに臆病になった日も幾度となくある。
「だいすきだよ」と言われても
子育ての苦労を知ったら、やっぱり無理だよ、って
離れていってしまうんじゃないかと
毎日ビクビクしていた日々もあったし
だからこそ
「愛情不足」になって
私も娘も気持ちが不安定になることが
何度もあってね。
ブログには今まで書かなかったんだけれど
2人目の子どもに恵まれなかったことや
「最後の流産」をきっかけに
夫婦別々の道を選んだ私だけど
それから約1年経って
私は今、不思議なくらいに優しい
娘ごと愛してくれるパートナーと一緒にいて
「本当の家族」をつくる幸せを、毎日噛み締めています。
「好きな人の子だよ。愛したいと思うよ。」
彼は私の目をまっすぐ見て、そう言いました。
私は娘にも
新しい道を進んだことを
負い目として感じていたし
彼にも、いきなり「父になる」という責任を
負わせていいのだろうか、と
何度も、悩んだことがありました。
きっと子どもがいながら
パートナーと出会う人なら、誰しも
「私だけじゃなくて
子どものことも愛してもらえるだろうか?」
そう、悩みながら過ごしていると思うの。
そんな途方もないような
出口のない悩みをいつも心に抱えてた私。
それでもね、彼は
私の知らないところでも娘のことを想って
叱ってくれたり、優しくしてくれたり
時には自分も子どものように遊んで
時にはお父さんのように受け止めて
大きく変わった環境を
彼なりに必死に受け入れて
「お父さん」になろうとしてくれるその姿に
いつも涙が出そうになります。
初めて小笠原へ行った時に
彼は自分から娘に
「お父さんって呼んでくれる?」と問いかけていました。
その時、娘は昔のように
「なんで?」といった態度をとることもなく
「おとうさん!」と
その新しい大きな背中めがけて走っていく。
子どもの心の成長に
親の私ですら驚いてしまうけど
「あぁ、そうか、もう親子なんだ」と
あなたたちを見て
ホッとして泣きそうになった。
感謝と感動が入り混じって
胸が苦しくなるのは
やっぱり
「子どもごと愛してほしい」というエゴがあるからよね。
それに、彼も娘も
全身で向き合っている。
私も見ているだけじゃなくて、頑張らなくちゃ。
「これで彼も娘も幸せになれるのかな?」とか
考えていても仕方ないんだ。
私も「お母さん」として
あなたたちを支えてあげなきゃ。
それこそ、お母さんとして失格だよ。
前に進むんだ。
私も好きな人の子なら、愛せるのかな。
きっとその時にならなくては
本当の気持ちは分からないのかもしれないけど
これだけ、はっきりしているのは
もし彼に子どもがいたら、彼と同じように
「好きな人の子だよ。愛したいと思うよ。」って
心から言えると思うよ。
それくらい
彼は私たちにとって
かけがえのない「家族」になりました。
血の繋がりなんてなくても、あなたたちは「家族」だよ。
これまで一緒にいて
彼が娘ごと想って言ってくれた言葉の数々が
私は忘れられないでいる。
どんなに憎たらしくても、どんなにワガママでも
私にとっては愛してやまない娘です。
時に逃げ出したくなったり
時に泣き言を言うこともあります。
だけど、自分より
やっぱり娘のことの方が大切に想えるのは
お母さんなら、きっとみんな同じだと思います。
そんな私の「分身」である娘を
こうして親の愛で包んでくれる人が
また、こうして私の側に来てくれた「奇跡」を
疑うことなくまっすぐ受け入れていこう。
彼と過ごして数ヶ月。
本当に色んなことがありました。
彼が「お兄さん」から「お父さん」になった時
心が苦しくなるほど嬉しかったのを
今でも忘れられません。
娘が「けっこんしき」と書いた手紙をくれた時も
こんな辛い想いばかりさせているのに
どうしてこんなにも愛してくれるのだろうと
涙した日を決して忘れられません。
彼にも、娘にも、たくさんの試練があって
本当の「親子」じゃないからこそ
本気で向き合ってくれている様が
背中から痛いほど伝わってきます。
昨日、彼に一晩娘をお願いさせてもらった時。
夜の22時をまわっても、なかなか娘が寝付かなくて
「代わろうか」と連絡をした私に
こんなメッセージをくれました。
「1度最後まで寝かせてみたい」
父になろうとする彼と、それを受け止めようとする娘。
その言葉からだけでも
彼の娘への想いが伝わってきて
マンションの1階ラウンジに腰掛けながら
嬉しくて嬉しくて、1人泣いてしまうくらいだった。
今の私には
「すきだよ」や「あいしてるよ」の言葉よりも
嬉しい言葉で
あぁ、幸せってこんなに小さくって
こんなに近くにあったんだ、と思い知りました。
本当の家族って「血の繋がり」だけが
「絆」なんかじゃないんだ。
あなたたちを見ていると、本当にそう思うよ。
必要とされて、必要として
側にいて支え合えたら、家族だと思う。
これからも見えない絆を紡いでいけますように。
私も、あなたたちを愛してる。
お母さんも、強くなる。
その気持ちをまっすぐ胸に抱いて
私たちにしかない
「本当の家族」の形を一緒に見つけにいこうね。
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